今回紹介するお店は昭和36年に札幌に進出してきた老舗町中華「東京五十番」です。それでは早速ですが、東京五十番の歴史を見ていきましょう。
東京五十番の歴史
そもそも「五十番」の由来とは?
明治時代、横浜の山手にあった外国人居留地に移り住んだ中国人が中華料理店を始めたのが「五十番」の創業と云われております。
当時の外国人居留地には一番館~百番舘ほどの建物があり、「五十番館」に住んでいた中国人が、店名に自分の住所を名付けたことが由縁になったと聞き及んでおります。
札幌での歴史は?
明治末期、「五十番館」で働いていた日本人が、東京の浅草にある食堂の中華部門に転職。そこから大正に入ると独立し、「中華料理 神田五十番」の屋号で東京都の神田に出店しました。
浅草の食堂からは他にも数人が独立し、「五十番」の店名で各地に出店。昭和30年頃には神田五十番も商標として「中華料理 五十番」を登録、全国各地に店舗展開を始めました。こうしたのれん分けや店舗展開の動きに伴い、五十番の名は中華料理店の代名詞の様に親しまれてきました。
札幌への進出は昭和36年、神田五十番の直営店がHBC三条ビル竣工時に開店したのが始まりで、現在は中央区南二条に本店を構えております。
横浜で始まったお店の歴史が東京で広まり、その後昭和36年に札幌に進出してきたようですね。最初に開店した「HBC三条ビル」というのは、現在の「KT三条ビル」の事ですね。現在市内には「東京五十番 大通西1丁目店」「東京五十番 麻生店」「東京五十番 すすきの店」の3店舗となっております。
歴史ある東京五十番。今回はそんな東京五十番の「回鍋肉」「あんかけ焼きそば」「チャーハン」が出来るまでを見ていきましょう。
動画で見る「東京五十番」
東京五十番の回鍋肉が出来るまで
使う食材を「油通し」していきます。この段階ですでに、家庭料理ではなかなか再現できない「お店の味」に仕上がりを想像してしまいますね!
かなり豪快です。
さっと油通してすぐにあげます。
熱々の鍋に調味料を追加。火柱が立ち上がります。
次に先程油通しした食材を鍋に戻して、調味料と合わせます。
強火で一気に野菜を炒めます。
二分も経たないうちに盛り付けへ。
あっという間に完成です。
強火で一気に仕上げた回鍋肉。大変美味しくいただきました。ごちそうさまでした。
東京五十番のチャーハンが出来るまで
卵とご飯がほぼ同時に鍋に入るところから調理がスタートしました。
卵とご飯をほぼ同時に入れることで、卵でご飯を一粒一粒コーティングしていきます。
その動作の傍ら、エビが隣の鍋に入れられます。左の鍋には油が入っていたので、タイミングを見てエビの油通しをしているのだと思います。一人前のチャーハンを作るのに、2つの鍋を同時に使っての調理は、他のお見ではなかなか見かけません。
タイミングを見て、左右の鍋を入れ替えます。
程なくしてエビを油からあげます。
火の元から決して離れない距離で鍋振りをします。
鍋からお玉に移すときの華麗な動作も必見です。
あっという間に完成です。
強火で一気に仕上げた絶品チャーハン、大変美味しくいただきました。ごちそうさまでした。
調理後に店主の方から大変貴重なお話をきくことができました。
炒飯(チャーハン)と焼き飯(やきめし)の違いとは?
その違いは「お米が一粒一粒卵でコーティングされているか、否か」というお話でした。
なるほど。厳密には、「炒飯(チャーハン)」と「焼き飯」には、そういった使い分けがあるのをこの時始めて知りました。何事も勉強ですね。
東京五十番のあんかけ焼きそばが出来るまで
麺を鍋に入れるところから調理がスタートします。
麺を少し多めの油で焼いている傍ら、具材を強火で炒めます。
先に麺をあげます。少し焦がして、食べる場所によっては、パリパリして食感が楽しめます。
麺をお皿に先に盛り付けます。
具材は味がきまったら、とろみを加えます。
完成です。
大変美味しくいただきました。ごちそうさまでした。
You Tubeチャンネル「ナベオタマ最強クッキング」について
YouTubeチャンネル「ナベオタマ最強クッキング」では、札幌の中華店を中心に全国各地の中華、主にチャーハン(炒飯)の調理風景を紹介しています。もしよろしければ、実際に動画もみていただけると嬉しいです!
東京五十番の調理動画
東京五十番のお店情報
店名:東京五十番すすきの店
住所:北海道札幌市中央区南3条西5丁目13-2
地図:
アクセス:地下鉄「大通」駅 徒歩6分
地下鉄南北線「すすきの」駅 徒歩3分